八戸三社大祭2016入賞山車紹介

八戸三社大祭は、およそ300年の歴史と伝統を誇る青森県南最大の夏祭りで、国の重要無形民俗文化財です。

2016年秋には、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」への登録が見込まれています。

毎年731日の前夜祭から84日の後夜祭まで、おまつりの期間中八戸中心街は独特の雰囲気で盛り上がります。

おまつりの見どころは81日と3日の両日、法霊山おがみ神社・長者山新羅神社・神明宮の三神社の神輿行列と、神話・伝説・歌舞伎等を題材に、各山車組が制作した27台の山車の合同運行です。

31日の前夜祭と4日の後夜祭には市役所前広場と三日町を起点として十三日町方向へと中心街の路上にライトアップした山車が並び、昼とはまた違った雰囲気を楽しむことが出来ます。 

お囃子と子供たちの掛け声が絶え間なく聞こえ、豪華絢爛な山車まつりを盛り上げます。

山車は審査委員によって審査され各賞が決められます。

今回は、入賞した各組の山車を中心に紹介します。

枚数が多いですが最後まで見ていただければ幸いです。



最優秀賞【吹上山車組】本地弁財天と福の神々~蕪嶋神社の再建を願う~


ウミネコ舞い飛び、蕪ノ花が満開の蕪島を舞台に、蕪嶋神社の主祭神であられる本地弁財天様(ほんじべんざいてんさま)と、同じく主祭神であられる多紀理昆売命様(たぎりひめのみことさま)はくじらと、多岐都比売命様(たぎつひめのみことさま)は龍とともに、そして蕪島におられる七福神様が現われた。

雅楽舞う童子たち、巫女やウミネコの化身たちとの賑わい揃い。

蕪嶋神社の再建を願う画面。


10年連続となる最優秀賞受賞の吹上山車組の山車は、細部まで緻密に作り込まれていて素晴らしいと思います。

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優秀賞【八戸市職員互助会】蓬莱山 ~不老長寿の神仙境~


蓬莱山は、古代中国、東の海中に有り、不老不死の仙人が住むと言われる仙境の一つで、日本では「とこよのくに」とも言われ、結婚の結納飾りを「蓬莱」と呼ぶなど、めでたい神島です。

山車場面は、松竹梅や紅葉などが咲く蓬莱山で、龍、鳳凰、亀、鶴、鯉、獅子、虎の霊獣に乗り、空や海を駆け巡る仙人の姿を表現しており、短命県返上、そして不老長寿、幸福を呼び込む山車としました。

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優秀賞【鍛冶町附祭若者連】 狐の嫁入り


日照りがつづき村人達は、龍神に生け贄を捧げ雨乞いをすることにしました。生け贄は狐の娘お紺(おこん)。

村の竹蔵の嫁にすると話をもちかけ、祝言後に捕らえて生け贄にするという計画です。

しかし美しい花嫁姿のお紺狐を、あわれに思った竹蔵は、こっそり逃げるようにすすめました。

けれども前から竹蔵が好きだったお紺は、逃げずに、竹蔵のため龍神に身を捧げ、恵みの雨を降らせました。

狐火がとぶ、妖しくも美しい狐の嫁入り行列が、竹蔵の元にやってくる光景。

向かって右は、雨を降らす勇壮な龍神です。

こちらの山車組は、今年も製作過程を取材させていただいたので出来上がった山車を見たときは感動で涙腺が緩みました。

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秀作【内丸親睦会】 日本振袖始


「日本振袖始」は、「日本書紀」「古事記」に描かれている素戔嗚尊(すさのおのみこと)の八岐大蛇退治(やまたのおろちたいじ)などのエピソードをもとにした近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)の作品です。

出雲国の簸の川(ひのかわ)の川上、生贄となった稲田姫(いなだひめ)

末を誓い合った素戔嗚尊が策を講じ、八岐大蛇と化けた岩長姫(いわながひめ)を退治し、助け出す場面。

題名の「振袖始」には、稲田姫が羽々斬り(はばきり)の名剣を、袂に隠していたため、それを「振袖」と呼ぶようになったという言い伝えが込められています。
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秀作【十一日町龍組】熊本地震復興祈願 歌舞伎十八番「暫」大鯰退治の場


鯰が大地震を起こすという俗説による「鯰絵」をモチーフにしております。

歌舞伎十八番の一つ『暫』には悪役「鯰坊主」が登場し、主人公「鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)」に対し地震を背景とした強がりを言う場面があります。

江戸時代以降に発行された鯰絵にも、『暫』を題材としたものが見受けられることから、山車は、『暫』の主人公が鯰坊主と大鯰を要石で押さえつける場面。要石で抑え大地震が起こらないようにと願いを込めた山車となります。

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秀作【朔日町附祭】海波駆ける義経 八戸神力のもと蝦夷へ渡る


源義経は平泉にて自害したとされていますが、密かに生き延び、八戸に上陸したのち竜飛岬で授かった龍馬にて海を渡り、北海道へ辿り着いたという説もあります。

これが所謂「義経北行伝説(よしつねほっこうでんせつ)」です。

義経北行の足跡は今も八戸に多く残されており、歴史浪漫を感じることが出来ます。
この伝説をもとに、山車正面には小田八幡宮の毘沙門天、藤ヶ森稲荷神社の荼枳尼天(だきにてん)、おがみ神社の北の方といった義経に縁ある八戸の神仏による加護のもと、龍馬に跨り北の地を目指す義経一行を表現しました。
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敢闘賞【吉田産業グループ山車組】江島縁起「天女と五頭龍」

鎌倉には昔、五つの頭を持つ龍がいて村人達に悪行を重ねていた。
そうした時、天地を揺るがす大地震がおこり小さな島ができた。
すると美しい天女が舞い降り五頭龍の悪行を諭し結婚する。
改心した五頭龍は天災から村人達を守るようになり、やがては小さな島の対岸の山となってしまう。
これが現在の江の島と龍口山(りゅうこうざん)で天女は江島神社に奉られる弁財天(べんざいん)、五頭龍は龍口明神社(りゅうこうみょうじんじゃ)に奉られている。
山車は天女が降臨し五頭龍の悪行を改心させる場面を製作した。
こちらの山車組も、今年製作過程を取材させていただいたので出来上がった山車を見て感動しました!
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敢闘賞【下組町山車組】舟弁慶 五大明王の守護を受け亡霊を鎮める


壇の浦で平家を滅ぼしたのち兄頼朝(よりとも)と不仲になり追われる身となった義経(よしつね)主従は摂州大物浦(だいもつうら)から船出をするが、一天俄にかき曇り雷鳴と烈風の大荒れとなり波間の中から亡霊となった知盛(とももり)、平家一門が現れ恨みをはらさんと襲いかかってくる。

弁慶は五大尊を唱え五大明王の守護を受け亡霊を鎮める。

山車はまさに五大明王も現れ一心に念ずる弁慶を主役に前方には平家一門を表現している。

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敢闘賞・お囃子賞【賣市附祭山車組】三太郎外伝 ~日の本の英雄 災いを払う~


桃太郎、金太郎、浦島太郎はお互いを認め合う仲であった。

桃太郎は悪事をはたらく鬼一味を征伐する為、犬・猿・雉を従え出発。

一方、金太郎は地震を起こす鯰と、それを操る雷雲を蓄えた悪鬼も鬼一味である事を知り、桃太郎を案じて助太刀に行く。

その頃、浦島太郎のもとに龍宮の遣いが訪れた。

火を噴く鳥にまたがる悪鬼が油を撒き暴風を巻き起こして仲間がやられている。「その悪鬼は桃太郎が征伐に出た一味の者だ。」と聞かされ共に戦う決意をする。
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敢闘賞【類家山車組】三社御祭神の御前にて七福神山車を引き出す躰


三社の御祭神である天照皇大神、法霊大明神(ほうりょうだいみょうじん)、新羅三郎義光命(しんらさぶろうよしみつのみこと)の御前で七福神と類家山車の若者連中が昭和43年に類家山車組で第一位を受賞した「南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)・芳流閣(ほうりゅうかく)の場」を復元し、引き出す場面を製作しました。

丘は満作、浜は大漁、三社大祭ユネスコ無形文化遺産登録や併せて八戸市の発展を祈願します。

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伝統山車賞【六日町附祭若者連】五条大橋


誰でも知っている牛若丸と弁慶の話。京都の五条大橋で、牛若丸と弁慶が初めて出会う。

牛若丸が八天狗を引き連れて大男の弁慶をやりこめる場面。

こちらの山車組は、昨年製作過程を取材させていただいて、今年も楽しみにしていましたがやっぱり素晴らしい山車を作ってました!

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運行賞【青山会山車組】追奔逐北・吉備津彦命の鬼退治


むかし吉備国に、異国より空をとんでやってきた温羅(うら)という鬼が住んでいました。
温羅は新山に城を築き人々を襲っていました。
都の朝廷も武将を遣わし討伐しようとしましたが、変幻自在の温羅に誰も勝てませんでした。
そこで彦五十狭芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)が派遣される事になり、大軍を率いて吉備国に下りました。
温羅と命は互いに変幻自在に、雉、鷹、鯉、鵜に姿を変え激戦を繰り広げ、ついに命につかまった温羅は降参しました。
人民から呼ばれていた「吉備冠者(きびのかじゃ)」を命に献上し、それ以降、命は吉備津彦命と呼ばれる事になりました。
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※山車題名と場面説明文は「公益社団法人八戸観光コンベンション協会」のパンフレットより引用させていただきました。



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Top▲ | by ae86gt2000 | 2016-08-28 22:24 | はちのへ三社大祭 | Comments(0)

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